さて沙耶ルートの考察に入る前に、
沙耶の”本体”である”あや”について考察したい。
「沙耶に生きていてほしい!」
というのは、実際には
「あやに生きていてほしい!」
ということに他ならないわけで、あやについての考察は非常に大事なわけです。
注意!以下、壮絶なネタバレです。
■考察
あやが事故に巻き込まれたのは冬である
あやの略年表を記すと
幼少期:父と共に海外で暮らす
数年後:日本に帰国。理樹(両親を亡くしてふさぎ込む前)と出会う。
再び海外へ
数年後:『学園革命スクレボ』を旅行者からもらう
さらに数年後:日本に帰国
「十数年ぶりの母国は、ただ寒かっただけだ。
赤道直下の国から、冬の日本に戻ってくれば仕方ないのだろう。」
「住まいは山奥。
・・・
一週間という短い期間だけ、作業従事者の健康管理のような仕事を引き受けた。」
その仕事の最中に事故にあったので、
あやが事故にあったのは冬であることが分かる。
追記:ここから、あやは
・幼少期に理樹に出会い
・それから十数年ぶりに日本に来た
とありますので、理樹たちとほぼ同年代と考えるのが妥当かと思います。
■考察
あやの父親は事故に巻き込まれずに助かっている
事故に巻き込まれた時のシーンを抜粋すると
「驚くあたしに襲い掛かったのは、崩れていく足下と浮揚感。
あ、落ちてるんだ・・・。
遠くから父の叫び声が聞こえた。
あたしの名前を何度も・・・。
そこで意識が途切れた。」
とあります。
もし父親も事故に巻き込まれているならば
あやの名前を遠くから何度も呼ぶことは不可能なはず。
よって、事故に巻き込まれたのはあやだけで
父親はうまく助かっていると思うのが自然でしょう。
■考察
あやは現実では死んでいる、と思うのは早計である
あやが事故に巻き込まれたシーンでの描写
「右目だけで自分の体を見ると、何度も見た致命的とわかる出血があった。
不思議と痛くない。
けど、少しずつ自分から熱が逃げていくような感覚に襲われる。」
「寒い。
まるで雪に埋もれているようだ。
頭から足先まで冷たくて・・・
生きようとする心までも凍っていくようだ。
もうあたしは助からない。
そんな気がした。」
またリプレイ後の8階で
時風に対して
「恋もっ・・・
初恋もまだで・・・
何も知らないままでっ・・・
死んじゃったんだから!
こんなところに、あたしが駆け抜けたかった青春があったからっ・・・
だったら、身を寄せるじゃないっ!
こんな優しい世界があったらっ!」
この描写から、あやは死んでしまったと思っている人も多いようですが
そう思うのは早計というもの。
実は、この描写は
・沙耶ルートのエンディング
・Saya’s song
とあわせて考察することで真の意味が明らかになるのです。
それについてはまた後ほど。
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